日本女子バレーのアテネ五輪出場が決まった。エースアタッカーの栗原恵(NEC・レッドロケッツ)は弱冠19歳。日本人離れした高さでバックアタックを決め、可愛い笑顔を見せるのだから、バレー界のヒロインとしての素質は十分だ。実際、一部報道では「プリンセスめぐ」というニックネームも付けられた。これから本番の五輪に向けて、彼女を通してバレーボールを見るようになる人は多いのではないだろうか。ところで、その「プリンセスめぐ」を見ていて「あれ? 前にも可愛くて背が高くてすごいスパイクを打つ選手がいたような……」と、ある選手のことを思い出した。

 東洋紡・オーキスで活躍していた中野由紀だ。スタンディングジャンプでのスパイクを何の未練もなしに思い切り打ってしまい、はずれてもまるでめげない。大胆さと明るさが印象的な選手だった。インターネットで調べてみると、どうやらVリーグでの選手生活は短く、すでに引退したようだ。正直なところ巧いという印象はなかったが、可能性を感じさせる、スター性のある選手だった(悪く言えば何でもかんでも思い切りスパイクを打っているだけとも思えるが)。慢性的なけがに悩まされているというのを、当時のVリーグ放送の解説で聞いた覚えがある。背が高くて跳躍力があってムードメーカー。実はブロッカーになれば面白いのではないかと思って見ていたのだが、知らぬ間にバレーボール界からスッと消えてしまっていた。

 中野は今の日本代表をどんな思いで見ているのだろう。もし、どこかの媒体で彼女を取材したものが掲載されていたら教えてほしい。ふと思い出し、急に興味が蘇ってしまった。あのシンデレラは今、何をしているのだろうか。

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