脳みそのない試合 【3月25日(土)】
2006年3月25日 何もできずにボコボコにされた。寒さに耐え忍ぶメーンスタンドで、5000円のチケットがしおれた。横浜F・マリノスが、浦和レッズに惨敗した。大惨敗した。コテンパンにやられた。弄ばれた。前半終了直前にセットプレーから失点すると、後半開始直後に2点目を献上。以降、42分間もイライラする羽目になった。ペースを取り戻すための意思の疎通が見られないままプレーを続けるチームに、隣の席から「何なの、それは?」と声が飛ぶのも無理はなかった。
ただひたすら後方からフィードボールを送り、跳ね返される。面白みの欠片もない試合展開だった。サイドを突破するでもなく、ワンツーなどでテンポを変えるでもなく。かと言って4トップにするでもなく、2バックにするでもなく。策はあったのか? ゴール裏は、相変わらず何を言っているのかまったく聞き取れない歌でナルシシズムに浸っている。だれも頼りにならなかった。
選手それぞれに能力があることぐらい、僕でも知っている。その力が、Jリーグで比較的高いレベルにあることも。監督も実績を重ねている。それでも、僕には“脳みそのない試合”に見えた。戦意が感じられないチームに、気持ちが踊ることはない。正直に言って、応援するに値しなかった。
試合終了直前、途中出場で頑張っていたFW大島が1点を返した。なぜかスタジアムは盛り上がりを見せた。確かに数字上では1点差に詰め寄った。だが、内容で言えば「1点はあげてもいい」サッカーで息を抜いているチームから挙げた1点である。そして、DF松田が急造のボランチに入るような、その場しのぎのやり方で“取れた”1点である。案の定、点はすぐさま浦和に取り返された。F・マリノスのファンはなぜか落胆していたが、僕は当然起こり得ると思っていた。
試合終了のホイッスルが鳴ると、隣で観戦していたカップルが「最後の1点が余計だったね」と話をしていたが、僕にとって、それは問題ではなかった。“脳みそ”が見えなかったことへの苛立ちでいっぱいだった。僕は、ただ頑張る人を観に来たのではない。ただ勝つ人を観に来たのではない。勝つために、積み上げてきたものを注ぎ込む人たちのプレーを観に来た。しかし、それは感じられなかった。
ただ、空しさと腹立たしさだけが残った。
ただひたすら後方からフィードボールを送り、跳ね返される。面白みの欠片もない試合展開だった。サイドを突破するでもなく、ワンツーなどでテンポを変えるでもなく。かと言って4トップにするでもなく、2バックにするでもなく。策はあったのか? ゴール裏は、相変わらず何を言っているのかまったく聞き取れない歌でナルシシズムに浸っている。だれも頼りにならなかった。
選手それぞれに能力があることぐらい、僕でも知っている。その力が、Jリーグで比較的高いレベルにあることも。監督も実績を重ねている。それでも、僕には“脳みそのない試合”に見えた。戦意が感じられないチームに、気持ちが踊ることはない。正直に言って、応援するに値しなかった。
試合終了直前、途中出場で頑張っていたFW大島が1点を返した。なぜかスタジアムは盛り上がりを見せた。確かに数字上では1点差に詰め寄った。だが、内容で言えば「1点はあげてもいい」サッカーで息を抜いているチームから挙げた1点である。そして、DF松田が急造のボランチに入るような、その場しのぎのやり方で“取れた”1点である。案の定、点はすぐさま浦和に取り返された。F・マリノスのファンはなぜか落胆していたが、僕は当然起こり得ると思っていた。
試合終了のホイッスルが鳴ると、隣で観戦していたカップルが「最後の1点が余計だったね」と話をしていたが、僕にとって、それは問題ではなかった。“脳みそ”が見えなかったことへの苛立ちでいっぱいだった。僕は、ただ頑張る人を観に来たのではない。ただ勝つ人を観に来たのではない。勝つために、積み上げてきたものを注ぎ込む人たちのプレーを観に来た。しかし、それは感じられなかった。
ただ、空しさと腹立たしさだけが残った。
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