就職活動をしていた頃、こんな言葉を聞いた。

「企業が求めているのは、スペシャリストではない。プロフェッショナルだ」

 今になれば、よく分かる。でも、スッキリしない気持ちも、今でも残っている。仕事をするならば、お金をもらうならば、そいつはプロであるべきだ。頭では分かっている。でも、揺らぐ時もかなり多い――「オレは一体、何のプロだ?」

 言い訳はいつも、とてつもない速さでやって来て、先頭を切って走る。競馬に例えるなら、逃げ馬だ。ぐんぐん飛ばす。ほかの奴なんざ見向きもしない。オレだけが正しく、オレだけが理解を得られない。一般からの逸脱に身を置き、自らの存在を強烈に示す。勝手な正当性を訴えながら。こいつを差し切るためには、日ごろから脚をためておかなければならない。オレの毎日は、その追い足にはまだまだ程遠い。

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