新世紀ブルース 【5月22日(月)】
2006年5月22日 2〜3時間、シートに座って居眠りをしていれば、西の京から東の京まで移動することができる。その間には、多くの人や生活や空間があるはずだが、まるでダイジェスト動画のように車窓に映る景色からしか感じることはできない。富士山を見ることもなく、あっさりと過ぎ去るのは、どこか物悲しい気さえする。
学生の頃、京都の実家に向かう時は、いつも鈍行列車を利用した。自宅から実家までおよそ10時間。丸一日をかけて、東海道の景色や雰囲気を味わった。島田はパルプ臭く、東田子の浦は富士山がきれいに見える。冬の関が原は大雪に見舞われる。大垣の乗り換えは、階段を挟んでホームを斜めに走らなければならない。電車を乗り換えるたび、車内の言葉のイントネーションは変わっていく。だれがどこまで乗って行くのか、他人の生活を垣間見る。
京都へ続くこの鈍行列車には
二十世紀の落とし物が積まれています
しかし
東京へ戻るあの高速特急には
人生の早送り機能がついています
この事実が全ての選択の狭間に存在しているのです
涙の理由が二通りあるように
(新世紀ブルース)
学生の頃、京都の実家に向かう時は、いつも鈍行列車を利用した。自宅から実家までおよそ10時間。丸一日をかけて、東海道の景色や雰囲気を味わった。島田はパルプ臭く、東田子の浦は富士山がきれいに見える。冬の関が原は大雪に見舞われる。大垣の乗り換えは、階段を挟んでホームを斜めに走らなければならない。電車を乗り換えるたび、車内の言葉のイントネーションは変わっていく。だれがどこまで乗って行くのか、他人の生活を垣間見る。
京都へ続くこの鈍行列車には
二十世紀の落とし物が積まれています
しかし
東京へ戻るあの高速特急には
人生の早送り機能がついています
この事実が全ての選択の狭間に存在しているのです
涙の理由が二通りあるように
(新世紀ブルース)
コメント