焼き鳥界という業界に詳しくはないが、きっと「重鎮」や「名人」や「歩く辞書」などと呼ばれる人間がいたりするだろう。しかし「焼き鳥界のハンバーグ」というのは、なかなか聞かないのではないか。下北沢の焼き鳥屋『駅』のつくねは、まるでハンバーグだ。だが、軟骨のコリコリ感が失われておらず、あながちそうとも言い切れない――以前、この店でそんな途方も無い会話をしていたのは、オレと後輩のサトウユウだ。この日もユウと『駅』で、つくねを食らった。もちろん「焼き鳥界のスイートポテト」ニンニクの丸焼きもセットだ。(読んでもさっぱりイメージができない人は、ぜひお試しあれ!)

 以前、ユウの親友であるマルヤマが日記に書いていた「きょうイチ(今日に限って一番面白い)話」なんかで盛り上がった後、ユウの部屋でいろんな音楽を聴かせてもらった。なかには、ケセラ・スパンキー・ローズなんていう、ボーカルがフジイという名前でありそうなバンドの曲もあった。「オレもこのバンド知ってるよ」とか、白々しい会話もあったりなかったり。

 ユウは随分と酒が回ったらしく、ギターを鳴らし始めた。そして、オレに毒づいた。
「なんで、最近は詩を書かないんすか!」
 今になってみると、あれが「詩」と呼べる類のものなのかさえ怪しいのだが、確かに昔は詩を書いていた。オレとユウは、カーネルサンダースの手下としてアルバイトをした仲間だ。ほかにヤマグチというのもいたりなんかして、だれかが詩を書いては、それにインスピレーションを受けてだれかが別の詩を書く、なんて遊びもしたことがあった。ユウは、それを覚えていた。

 それから、オレとユウは「詩のボクシング」をおっぱじめた。深夜4時にオレが帰るまで。ユウが新しく作った曲も聴いた。いつものように気に入らないトコだけはちゃんと伝えておいた。ユウもいつものように、他人の話を聞かなかった。「きょうイチ」の後の「イチ」が、オレにはとてもデカかったね。

コメント

nophoto
あび★
2006年6月11日0:41

 で、その詩を
のせてよ〜

nophoto
マル
2006年6月11日6:25

今日イチトークは何気に楽しいですよね(笑)

hedgehog
hedgehog
2006年6月11日14:40

>あび★さん
詩は、もうちょいいじって、ホームページに載せる予定なので、またそん時は読んで頂戴。

>マルさん
ハードルたけぇーよ、あれ。でも、やる前から「俺は負けねえよ?」って、また高くしちゃったよ。失敗したわー。

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