ビックリするほど完成度の低いライヴだったが、サトウユウはイカしていた。今日のパフォーマンスなら最初の2曲は差し引くが、終わるのが惜しく感じられた。

 サトウユウは、学生時代のアルバイトの仲間で、よく喋る僕よりもよく喋る後輩だ。前のバンドで組んでいたベースと、可愛い女の子のドラム、レインコートとサングラスを着けてギターを持つユウ。ラップに合わせて踊る。声がひっくり返ったようなロックが始まる。2曲が終わってレインコートをようやく脱いで、ジャンル雑食ぶりが発揮される頃からサトウユウの存在感が際立った。見た目で言えば逆のはずだが。

 曲がちぎれるように終わったり、発声が歌になっていなかったり、引っかかるところは少なくない。僕は優しさだけで接することはできない。3曲目以降は、なかなか良かった。ちなみに、かつてユウの部屋で聴いた、バンド名と同じ名の「レインマン」という曲は、2曲目だった。

 曲の間に聞こえた「頑張ります」がそれほど面倒に聞こえなかった。僕は再びライヴに呼ばれることを望む。生き生きとした「レインマン」は、僕には見る価値がある。これでメシも楽しく食えるはずだ。

 ユウ、野郎と一緒にやるのはまだ後回しだ。ぶっちぎってからにしなよ。オレも走らにゃいかん。

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