先日、板橋駅からタクシーに乗った。運転手は、反論の余地を多分に残す話をしゃべり続けていた。
「サッカーなんて、速く走りきれる奴が何人いるかの話だろ。技術があっても、足の速い外国人にはかなわねえよ。俺に言わせりゃ、一番難しいのはソシアルダンスだね。体を半分開いて、見えてない部分と動きが合ってなくちゃいけねえ」

乱暴な理屈だが、スポーツファンの競技間比較では、この類が少なくない。
「サッカーは急に大量点は入らないが、野球には満塁ホームランがある」、「普段はミスをしない技がミスを生むから、フィギュアスケートは怖い」、「野球は表や裏があるけど、バスケットは攻守の切り替えが早いから面白い」

これらは半分が本当で、半分はウソだと思う。不要な比較を用いているだけで、実は皆「勝負は面白い」と言っているだけなのだ。どんな勝負も難しいし、逆転やアクシデントは予期せずに起こる。同じ意見で言い合うとは不思議なものである。

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