エアコンより、ストーブの方が暖かい。でも、コタツには勝てない。
 競馬「有馬記念」で、無敗3冠馬のディープインパクトが敗れた。多くの人の関心は、やはり歴史的名馬のレースぶりにあったと思うのだが、僕の最大の関心は昨年の主役であったコスモバルクの走りだった。ゲート入り直前の雰囲気で「意地は見せるな」と感じたが、やはり4着と掲示板に名を残してみせた。ディープインパクトは確かに素晴らしいサラブレッドだが、僕にとってはコスモバルクの方が名馬である。言ってみれば「記録か記憶か」みたいな部分ではあるが、勝ち続けている馬よりも勝つことができないでいる馬の挑戦に興味がある。自分の劣等感を敗者に押し付けてはいけないが、どうしても勝負ごとでは敗者の方が気になる。ヒーローが脚光を浴びる裏側で、僕は別の物語を見守っていた。頑張れ、コスモバルク。
 最初に、僕のクリスマスとの関係を話しておこう。「関係がない」もしくは「嫌い」。この話をすると、必ず単なる不幸自慢だと勘違いされる節がある。確かに、正直な話として「クリスマスの甘い話」は、僕の人生に存在しない。モテない男の僻み(ひがみ)であると言われても、完全には否定できない。ただ、例えば付き合う女の子がいた時でもやはり、クリスマスを祝う気にはならなくなったのは、間違いのないことである。簡単に理由を述べるなら、無宗教というか排宗教というか、そんな世界観である。

 さて、この話は少し面倒なので、後回しにする。まずは、何年か前に我が家で起きたサンタクロース殺人事件について書こう。「サンタクロースは実際にはいない」と、子どもが認識する平均年齢はいくつだろうか。僕の中で最も古い記憶は、幼稚園の頃に友人のケイが「サンタクロースはお父さんだった」と言ったことだ。

 どうやら、サンタクロースというのはいないらしい――そんな考えを持ったものの、どうしても確かめるのは気が引けた。見た瞬間に、サンタクロースがいないことではなく、両親に裏切られたと思うのが嫌だった。かくして、僕は小学校の中学年ぐらいまでサンタクロースを何とか信じることにした。さて、なぜに僕は現実を無視できたのであろうか。

 それは、幽霊やUFOなど、存在の確証がない他の存在と同様に扱っていたからだ(僕に言わせれば「神様」も同格である)。「サンタクロースはいないけど、幽霊はいるかもしれない」なんていう考え方は、随分と勝手だと思うのだ。どちらも見たことがないのに、と。周囲が「いない」と言えば「いない」という多数決には疑問を抱いていた。つまり、「幽霊やUFOがいるかもしれないなら、サンタクロースも『いるかもしれない』であるべきだ」と考えていたのである。

 しかし、僕は小学生にしてサンタクロースの死を知ることになる。「絶対にいない」と確信を持ちながらも自論の可能性を生かすためにサンタクロースへの手紙を書いた僕に母は言った。
「あんた、まだサンタクロースなんか信じてるの? バカじゃないの?」
 この瞬間に我が家のサンタクロースは死んでしまったのである。もちろん、他殺だ。殺人犯はほかでもない、僕の母親である。

 サンタクロースを母に殺された僕は、その後も「サンタクロースとは何か」を考えた。1年に1度しか考えないので、なかなか結論が出なかったのだが、おそらく、それは人名ではなく職業名なのである。それも、推察するにかなり高度な技術を要する仕事だ。マジシャンなみの魅力、配送業者顔負けの運動力、“武士は食わねど高楊枝”の金銭感覚……と、本来はさまざまな資質が問われる。しかし、その難易度の高さから次第に人手不足に陥り、大学試験のごとく門戸は広く開放され、徐々にハードルは低くなった。そして、お客様である子どもに一番近い立場の大人が季節限定の短期アルバイトを行うことになったのである。

 つまり、我が家の場合で言えば、母がサンタクロースのアルバイトに飽きて仕事をちゃんとやらなかったことになる。そうでなければ、やはりサンタクロースは我が家で母に襲われ、非業の死を遂げたのである。ただ、性質が悪いのは、僕の母親はサンタクロースは殺したくせに幽霊や神様は殺さないのである。どうせならニーチェのモノマネでもして皆殺しにしてほしかったというものだ。そのおかげで、僕は神様を殺すのに苦労していたのだ。

 その後、僕は自分が自分の神になることで、神を消し去った。だから、クリスマスに祝うべきことは何もないのである。不幸な男だろうか? そうかもしれない。だが、何も悲しみはない。それはもっと不幸だろうか? そうかもしれない。でも、「神様」が欲望の旗印に使われ、もっともらしく人を殺すことに利用されている歴史がある。僕は、彼らがいなければ避けられる戦争や殺し合いが山ほどあるという考えを無視できない。「関係ない」と言う人も多くいるだろうが、僕にはどうしてもそうは思えないのである。

 さて、やっぱり最後に自論を書いてしまったが、読んだ人はしんみりしてしまっただろうか。それでも、僕は来年もまたきっと、似たようなことを思うだろう。今夜はクリスマス・イブです。皆さん、楽しんでますか? 浮かれてますか?
 ようやく「Dream Weaver」を手に入れたので、久々にホームページの手入れをしました。ついでに気仙沼・石巻旅行の写真をアップしたので、良かったら見てみてください(松島編は別途)。
http://www002.upp.so-net.ne.jp/hedgehog/index.html
 ドコモショップに足を踏み入れると、あらゆる申込書が携帯電話の死亡届に見えた。電源の入らなくなった僕の携帯電話は、生き返ることができるのであろうか。小学生の頃、従兄弟のマコッチャンがドラゴンクエストIIをやりながら「うちのじいさんが死んでも、こんなふうに教会で生き返らせることができたらいいのにな」と言っていたことを思い出す。そのとおりだ。

 担当のお姉さんに症状を報告すると、まずは新しい電池パックに交換してみることになった。電源を入れると、Yahoo!BBのPR用の広末涼子の壁紙が浮かび上がった。どうやら、N505isは気を失っていただけのようだ。お姉さんの診断によれば「何かのショックで電池パックが放電状態になったのでは」とのこと。一体、何がそんなにショックだったんだ? 広島の電気は気に入らないってのか?

 この携帯電話にしか連絡先が入っていない人間との交流は保たれた。しかし、やはり携帯電話の反応は鈍く、そろそろ潮時。5代目(5台目)を探しに行かねばならないようである。
 広島・三原のビジネスホテルを後にし、東京・汐留へと向かう。ちょっと距離があるが“出勤”である。広島では滞在時間があまりにも短く、大好きな焼きカキを食べることはかなわなかった。代わりに新幹線の中でカキ飯駅弁を頬張って、自分への慰みとした。ああ、焼きカキが食べたかった……。
 短期出張で、早朝から広島に向かいました。新幹線の切符は、東京から岡山で乗換えを経て三原まで。ところが、気がつくと新幹線は岡山を過ぎて広島に向かっているじゃないですか。さらに、スーツには若干よだれの痕が……。スーツを拭き、広島駅では1分で上りの新幹線に乗り込み、三原へバック。1時間半も余裕を見て出立したはずが、予定時間の15分前になってしまった。さらに取材を終えた頃、突然、携帯電話の画面が真っ暗に……。不測の事態が次から次へと起きる、そんな1日でした。
 今まで、自分は他の人とちょっと違うかもしれないと思ってきた部分がある。まあ、そんなものはだれにでもあるのだろうけど、最近はその部分が違う見え方をする。オレは、ひょっとするとものすごく不幸な奴なんじゃないかと。それは不運という意味ではなく、幸せを知らない、幸せを理解できていないという意味で。そんなふうに考えると、今までまったく不安ではなかった部分が、寂しさとなって大波のように襲い掛かってくる。孤独に耐えられるように生きてきたはずの自分が、その孤独感の津波に呑まれて行く様は、かなりの絶望感を伴う。どうしたんだ、オレは。
 サッカーのトヨタカップが幕を閉じた。これまでは欧州と南米の王者同士が対戦するワンマッチだったが、今年からは6大陸王者が集う形式となった。しかし、世界一(テレビによれば地球一)を決める大会にふさわしい試合は、やはりかろうじて決勝戦のみであり、その内容も例年の大会と大きく変わるものではなかった。“地球一のサッカー”というよりは、純粋に“地球のサッカー展覧会”として、さまざまなチームを見ることができて非常に貴重な経験になったと思う。
 本日は、ナカムラ家にて念願の生姜焼きパーティーに参加してきました。学生時代、足が臭くて「こたつキラー」なる称号を持っていたというタケウチさん(会社の先輩)は、まるで自宅にいるかのようにくつろぎ、ナカムラさん(会社の上司だったけど、今は別会社)は寝言で何やら怒号を飛ばし、ナカムラさんの奥さんは酔っ払ってめちゃ可愛くて、オレは寝るのがもったいなくてあまり寝なかった。いやー、相当に楽しかった。
 あまりよく知らないのだが、際どい衣装が目立つ歌手がいるらしい。倖田來未――彼女を紹介する記事は、一様に「エロかっこいい」という言葉を使っている。♂として、写真を探してみたのだが……。「エロかっこいい」って何だ? 単に「エロい」って話じゃないのか?
 オレは、だれの言うことも聞かねえ。
「アナーキズム」「パンクロック」「ニヒリズム」

 三種の神器の出番だぜ。
 磨いていない言葉を発する人間が襲われている歯がゆさは、過去の思い出では直せない。
 気が付くと、都営大江戸線の新宿駅で、下りエスカレーターを上ろうとしていました。

 携帯電話の待ち受け画面が、仲根かすみからZSTガールの小野寺愛に変わりました。
 アイドルの恋愛ネタなんて、これっぽっちも興味がない。なのに、なぜショックを受けているのか。僕は分からない。はぁ……。
 連日ほとんど寝ていない状態だったため、ぐっすり眠り込んでいると、朝方に携帯電話が振動した。滅多に自分からメールなどしてこないモモ姐が「ブ〜ラ〜ジ〜ル〜」とかいう楽しそうなメッセージを送ってきた。慌てて自宅のパソコンでワールドカップの組み合わせをチェックすると、日本は、ブラジル、クロアチア、オーストラリアと同組になっていた。

 全試合楽しめそうなグループだと思いつつ、続けてスポーツナビでジーコのコメントをチェック。そして、その後でジーコの公式サイトをチェック。日記のコーナーに、おお、本当に載ってしまった……。写りが悪いが、まあそんなことはどうでもいいだろう(笑)。僕の知り合いの方は、ぜひジーコ公式サイトの日記コーナーを見て下さい。

<紹介リンク>
ジーコ公式サイト
http://sports.nifty.com/zico/
 酒が呑めない僕は、あまり宴会のようなものが得意ではない。おまけに感覚が少しひねくれているせいで、クリスマスというのも好きではない。そんなわけで、この時期によくあるパーティーや宴会とはあまり縁がない。だが、来週の土曜日に1つ小さな忘年会に参加できることになった。主催者は、僕が就職した当時から世話になっているナカムラさん。曰く「ジンジャーエールは用意しておいてやるから」。文句なし。
 社内で編集者育成講座のようなものを受けた。まず、最低限のこととして、心構えを書いたプリントが配られた。それは、僕が普段から怒られているものをリストアップしたような内容だった。気持ちが苦しかった……。
 今日は、あるライターさんを取材した。インタビュー場所を選び、僕はカメラマンとして撮影を担当した。なので、それほど多くの内容は聞いていないし、覚えていないのだが、ライターさんが言った「その方が、健全でしょ?」という言葉が、印象的だった。ちょっとここでは伝えづらいのだけど、僕にとっては大きくうなずける一言だった。そう、「誠実」ではなく「健全」だ。

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